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海外の専門医との連携で救急医療のクオリティアップ

医療法人社団 誠馨会
セコメディック病院
救急部 宇藤薫医師

セコメディック病院は、千葉県下最大規模の医療グループである医療法人社団誠馨会(せいけいかい)の一角を担う総合病院です。1998年の開院以来、地域の中核病院として、信頼される質の高い医療の実現に力を尽くしてきました。そして2016年12月、急性期病院としての強化のため救急部を設立します。
当時を振り返り、救急部の宇藤薫医師は語ります。

「もともと救急需要のある地域でありながら、救急対応が未整備であった為、システム構築により救急展開の余力がありました。救急専門医を所持していて、救急の専従医として現場にあたっている人員は非常に少なく、早期に救急医を揃えることは現実的ではありませんでした。加えて、経営面、人件費からも外来診療主体の救急医を集めるよりも、既存の医師、コメディカルとの協力体制のうえで救急受け入れの向上を図る方が望ましいと考えられました。」

診療の受け入れの躊躇いになる一要素として、日常の専門分野外の患者との遭遇の際、診断への見逃しの恐れ、負担が挙げられております。2016年3月に行われた腹部救急学会における放射線読影セミナーにて、遠隔診療を知り得、同年にハワイで行われましたSTEMSセミナー*で医知悟と出会います。セッションのテーマは『救急医、放射線科による夜間救急迅速遠隔医療』。医知悟を利用して、ハワイで夜間救急のコンサルを実施している北之園高志医師の事例は、セコメディック病院が抱えていた問題を解く鍵となりました。

「時差を利用して海外の専門医に依頼するという発想に目が覚める思いがしました。匿名化、暗号化を駆使した確実なセキュリティ対応と、インターネットの環境さえあればすぐ導入できるフットワークの軽さも魅力でした」

セコメディック病院では、まず、時間外の専門外症例に遭遇した場合の対応として、医知悟を導入します。ハワイやニューヨーク在住の専門医に検査を送信し、時差を利用し画像診断のコンサルテーションを受けられるようにしました。夜間のコンサルテーションありきでサポート体制を見直すことで、医療安全面、診断精度を担保した救急医療の展開が可能となりました。当直医の不安を解消することで、結果的に医療の質を向上させることができたのです。

私たちが最も大切にしているのは、人です。医知悟を活用することで、医師、職員が安心してそれぞれの職務に専念できる環境をつくることができました。そしてそれは、患者様からの信頼にもつながっています。

* STEMSセミナー:

STAT tele-Emergency Medical Support Seminar (迅速遠隔医療支援セミナー)は、よりよい迅速遠隔医療支援の普及を目的に2015年よりスタートした。
年1回、ハワイで行われるセミナーには、多くの救急医、放射線科医が参加し、情報共有・発信の場となっている

http://stems.kenkyuukai.jp/event/

医療法人社団 誠馨会
セコメディック病院
救急部 宇藤薫医師

医療法人社団 誠馨会
セコメディック病院
住所 〒274-0053 千葉県船橋市豊富町696-1
電話 047-457-9900(代表)